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高齢出産で腰の骨折多発…妊娠、授乳に伴うカルシウム不足補えず

読売新聞(ヨミドクター) 5月12日(木)11時2分配信

     
 

 晩婚化などで高齢出産(35歳以上)が増える中、出産前後に腰の骨を圧迫骨折するケースが目立つとして、大阪市立大病院(大阪市阿倍野区)の研究チームは、出産が母親の骨に与える影響の本格調査に乗り出した。


 妊娠、授乳に伴うカルシウム不足を十分補えず、骨がもろくなっているとみられる。こうした母親は授乳制限が必要だとしている。

 同大学の稲葉雅章教授(代謝内分泌病態内科学)によると、同教授が理事を務める日本 骨粗鬆症(こつそしょうしょう)学会内で「高齢出産した女性の間で腰椎の圧迫骨折が増えている」という報告が近年寄せられるようになった。

 腰椎は、溶けやすいスポンジ状の「海綿骨」の割合が多く、妊娠中の体重増加などで骨折しやすい、と推測される。ただ、骨折の自覚症状が出にくく、胎児への影響を避けるためエックス線検査もできないことから、出産前後の骨の変化や、骨折の実態は不明だった。

 エックス線の代わりに超音波で骨の状態を精度よく測れる装置が開発され、同大学が導入したことで検査が可能になった。チームは6月頃までに、主に35歳以上の妊婦を100人程度募り、「妊娠期」(初期、中期、後期)と、「授乳期」(出産直後、出産3か月後)の1年余りの間に計5回、骨の密度や厚さなどがどう変化するかを調べる。

 妊娠中や授乳中は母体から赤ちゃんへ大量のカルシウムが供給される。若い女性では、食べ物からのカルシウム吸収量が増えたり、吸収を促すビタミンDが体内で多く作られたりし、一時的に骨の量が減っても数か月で回復するという。

 一方、高齢出産の場合は、カルシウムの吸収力が低下し、不足分を補おうと母親の骨が多く溶ける。稲葉教授は「骨の状態が悪い人には子供の栄養上、母乳が必須でなくなる産後1か月くらいで授乳制限も必要になる」と指摘。カルシウムの多い牛乳や魚などを意識して取るよう薦めている。

 また、近年は妊娠前の過度なダイエットなどで骨の量が少ない女性も多く、「加齢に伴う骨折リスクの増加に拍車がかかっている。ダイエットをするなら慎重にしてほしい」と話す。

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